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opening party in stary sacz

早いものでポーランド生活2週間を過ぎました。
制作(&宴会)などでblogを更新する時間がなかったのですが、お陰さまで展覧会も無事
オープニングを迎えて一息つくことができたので、今回の経緯などを書きたいと思います。
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DSC04997.jpg

今回はinternational plain art meeting 05というアートイベントに招待されて
ポーランドの首都ワルシャワより南に位置するスタンリソンチ市で滞在制作をしています。
このアートイベントは今年で5回目になり、ポーランド、スペイン、イタリア、ポルトガル、
フランス、中国、日本のアーティストがこの街に集まり、2週間ほど小学校をアトリエとして
作品制作をして地元のギャラリーで2ヶ月間展覧会をするというアートプログラムです。
基本的には画家の為のプログラムなのですが、近年は現代美術作品も展示しているという事で
サウンドアートの作品制作を行なうために参加しました。今年は日本からは私と山本雄基さん
の2名が参加しています。

行きは飛行機で成田からモスクワ経由でワルシャワ入りして、その後列車に乗り換えて
クラコフを経過してノビソンチまでと長い道のりを辿ります。先月のポーランド大洪水の
影響で鉄道のインフラも大打撃を受けて線路の復旧等も1年くらい掛かる災害だったせいも
あり、ノビソンチからは車で迎えに来てもらいスタンリソンチへ到着しました。

この小さな街は制作環境としては本当に素晴らしく自然豊かな可愛らしい街です。
敬虔なカトリック教徒が多くとても素朴でゆったりと時間の流れている所で、街の中央に
広場が一つあってメインストリートも兼ね備えています。初日から猛暑続きだったせいもあり
物価も1/3位でビールも安いので昼間からカフェでビールを飲んでゆっくりと過ごしてましたが
それは初日だけで、その後の連日宴会に発展していくのです。
滞在先も中央広場付近のホテルで3食美味しい食事を提供してくれます。

参加者の共通で話す言葉は英語なのですが、ラテン系の人が多く参加しているのでスペイン語
が会話の中心になっています。年代も20代から60代まで幅広くキャリアも色々とある
アーティストが参加してるのですが、みんな陽気で楽しく、言語の壁を簡単に超える強さを
持ち合わせていて直ぐに合宿気分になりました。
オーガナイザーのjacekはスタンリソンチ副市長でディレクターのmarianはワルシャワで
デザインを教える大学教授。そしてスタッフの方々も地元の有力者ということで、かなり
密接なタッグを組んでこのイベントを支えています。

初日に市長を迎えての開会式を行い、その後キャンバスを何枚かもらい制作に入っていき
ます。アトリエはホテルから数100m先の小学校を提供してもらい、そこで2週間ほど制作
を行ないます。自分自身は画家ではないので、キャンバスでどうやってサウンドアートの
オブジェクトを作るかを思案していくのでありました。

夜の宴会。基本はウオッカ。プラムから作る自家製の純粋ウオッカは本当にアルコール度数
高いのですが何故か数時間後には酔いが覚めるという不思議なお酒です。ポーランド語での
祝いの歌は参加者の定番となり、その後数十回と宴会最中に暗譜で歌えるほど歌いまくりま
した。9カ国に囲まれて歴史の争いで様々な影響を受けてきただけに人々のポーランド語に
対する誇りは常に持ち合わせて今も全く色褪せません。
宴会の合間に制作をするという表現が正しいくらい、地元の方々の歓迎は素晴らしく厚く
もてなしてくれました。

各国から来ているアーティストが横で制作しているのを横目で見ながら自分の作品を
制作するのはとても刺激的で楽しいものでした。作業のスピードや思考時間、プロセス
のどれをとってもとても素晴らしい人ばかりで展覧会前日まで制作を進めていくので
ありました。(つづく)

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